3Dプリントというと、CADファイルをダウンロードしてプリントするだけの簡単な作業のように思われがちです。しかし、アディティブ・マニュファクチュアリング（積層造形）の世界はもっと複雑です。製造業者は、品質の異なるさまざまなデータフォーマットに対処しなければなりません。（製造業者が組み立てのために複数の下請け業者と取引しなければならない場合は、特に。）これらのデータを正しく変換し、ウォータータイトで製造可能な状態にしなければなりません。そしてメーカーは、できるだけ多くのパーツを組み合わせ、印刷時間と無駄な材料の両方を最小限に抑える必要があります。

アディティブ・マニュファクチュアリングの　　　データ作成ニーズに応えるスタートアップ企業

この混沌とした状況に秩序をもたらそうとしているのが、中国・上海のスタートアップ企業、VoxelDance社です。同社は、2019年5月に開催されたRAPID+TCTにおいて、ソフトウェアソリューション「Voxeldance Additive」を発表しました。同社のソフトウェアソリューションは、印刷用のアセンブリを準備するための、さまざまなデータ準備タスクを処理します。

様々なフォーマットのCADファイルのインポートが可能
ヒーリング（穴埋め、交差部分の削除、外面の折り返しなど）によるウォータータイト・エンティティの作成
複数のパーツをボックス状に配置する3Dネスティング（小さなパーツを囲むケージの構築も可能）により、プリンターの使用時間と焼結粉の廃棄量を削減
ボリューム、ライン、バー、ポイントサポートの生成
ロゴ、テクスチャ、格子構造を追加する編集機能、およびブール演算のサポート
壁の厚さや閉じ込められたボリュームの解析

VoxelDance Additive can perform parts nesting in seconds.

VoxelDanceのワークフローは、「正確なデータを自分の環境に取り込む」変換から始まります。変換は簡単なことではありませんが、VoxelDanceの開発チームが得意とする分野ではありません。VoxelDanceの経営陣は、貴重なエンジニアリング時間をデータ変換モジュールの開発とサポートに費やすよりも、サードパーティのソリューションを探し始めました。同社はすぐに、スペイシャルの3D InterOpを3D変換のゴールドスタンダードに選びました。

変換の重要性

最近では、どんなソリューションも一人では行えません。積層造形の世界では、データを正しくインポート、操作、エクスポートする能力が極めて重要です。さらに、データ交換に関連する問題は、製造工程の後半になってから明らかになることもあります。その場合、問題の調査や修正はより困難で、コストもかかり、時間もかかります。そのため、しっかりとした変換プロセスが必要となります。

3D InterOp は、ソリッド（BREP）、ワイヤ、サーフェス、フリーサーフェス、フリーカーブ、フリーポイントを翻訳します。高度なモデリング技術が各トランスレータに採用されており、ジオメトリの修復、トポロジの修復、公差の解決など、一般的なデータ変換の違いに対応しています。

サードパーティ/

ソリューションの利点

スペイシャルとのコラボレーションにより、VoxelDanceは何百もの顧客の何千ものデータセットでテストされた堅牢なソリューションを手に入れることができました。さらに、VoxelDanceの開発チームは、ワールドクラスのソリューションを開発・維持する必要性から解放され、自らの付加価値に集中できるようになりました。

VoxelDanceは、スペイシャルのエンジニアリングチームの30年以上にわたる3Dモデリングの経験を活用しています。