スペイシャルが「2025 1.0」を発表。性能、ワークフロー効率、自動化機能の強化を実現
リリースのハイライト:
3D InterOp: 性能の向上と新機能の追加
3Dデータインポートの性能向上
並列処理と、特定フォーマットのリーダーを最適化し、インポートに要する時間を大幅に短縮しました。とりわけIGES、STEP、Inventor、Solid Edge、Creo、SOLIDWORKS、Navisworksなど、多くの形式で改善が見られ、SOLIDWORKSのインポート時間は最大50%短縮されたほか、Solid Edgeでは平均22%、Inventorでは平均24%のパフォーマンス向上を実現しています。ネイティブの描画データを含まないファイル、例えばSTEP、IGES、Parasolidなどのフォーマットにおいて、インポートされたBREPのファセット処理のパフォーマンスが平均25%向上しました。これにより、デザインレビュー、技術文書、VRアプリケーションなどのプレビューに依存するワークフローを高速化できます。
インポート時のメモリ使用量の最適化
本リリースでは、メモリ使用量の削減に取り組みました。特にSOLIDWORKSインポートにおいてピーク時のメモリとページファイルの使用量が大幅に減少し、ピーク時のページファイルの使用量が最大78%削減されました。また、複数の変換を連続して実行する場合に見られたメモリの増加も低減されました。こうした改善によって、より大規模で複雑なモデルの処理が可能になり、デスクトップとサーバーの両方で、バッチプロセスで実行できる処理の数が増加しています。
SOLIDWORKS Reader がアセンブリカットフィーチャーをサポート
押し出し穴や切欠きなどのアセンブリカットを正確にインポートすることで、設計意図が維持され、インポート後の手動調整が不要になります。この機能強化は、3D InterOp Creo Reader向けに初めて導入され、今回SOLIDWORKSにも拡張されました。
Data Prepアドオン: 継続的な開発の取り組み
今回のアップデートでは、データプレパレーションの有用性をより実感していただけるよう、パフォーマンスと堅牢性を改善してます。さらに、パーツレベルのHidden Body Removal (外部から見えないボディの削除機能)がテスト用に利用可能となっています。アセンブリレベルの機能はまもなく提供開始予定です。この機能により、パーツレベルで不要なコンポーネントをフィルタリングでき、ユーザーはワークフローを合理化できます。
|
|
オリジナルのV6 エンジン: |
|
3D InterOpのData Prepアドオンにより、アセンブリの軽量化が実現 |
3D InterOpの新機能の詳細については、スペイシャルにお問い合わせいただくか、下のボタンをクリックして詳細をご確認ください
3D ACIS Modeler: 複雑な金属加工タスク自動化とスライス操作の性能の向上
この新しいAPIは、板金ボディの曲げ箇所を自動的に検出し、平面に展開します。このAPIにより、開発者はCAMアプリケーションに展開機能を迅速に実装できます。
|
|
入力:自動展開前 | 出力:自動展開後 |
ACIS Modelerの機能の詳細については、スペイシャルにお問い合わせいただくか、下のボタンをクリックしてSDKの詳細をご確認ください。
CGM: 中立面オペレータに絶対オフセットモードを追加
この新たなモードでは、ボディの片方の表面をオフセットすることで中立面を生成します。このアルゴリズムは、均一な厚さを持つパーツに対して堅牢かつ高性能となるよう設計されています。
CGMの機能に関する詳細については、スペイシャルにお問い合わせいただくか、下のボタンをクリックしてSDKの詳細をご確認ください。
CSM-CVM: 堅牢性とボリューム近接レイヤー生成の改善
CSM のメッシュ作成の改善
本リリースでは、スライバ面のメッシュ品質が改善されました。
|
|
2024.1.0.1 : 多数の細い三角形が生成される | 2025.1.0.0 : 薄いCADパッチのある 領域におけるメッシュ品質の向上 |
2025年1月には、サーフェスの異方性比率を制御可能になります。
|
|
2024.1.0.1: 異方性比率はグローバルパラメータです |
2025.1.0.0: 2025年1月のホットフィックスで 提供予定: パッチごとに異方性比率を設定できるようになります |
ボリューム近接レイヤー生成の強化
ボリューム近接レイヤー生成の強化により、薄い断面での一貫性のあるレイヤーメッシュを容易に作成できるようになったことで、手動でのサイズマップが不要になります。これにより、メッシュの一貫性が向上し、プラスチック射出成形やチップ設計などの業界にメリットをもたらします。
|
|
2024.1.0.1: 薄い領域に対してのみ、 レイヤー数を設定した結果 |
|
CSM/CVMの機能の詳細については、スペイシャルに問い合わせるか、下のボタンをクリックしてSDKの詳細をご覧ください。
Linux ARM のサポート
本リリースより、3DモデラーのACISとCGM、さらにCSM-CVMとCDSにおいてLinux ARMをサポートするようになりました。また、3D InterOpにおいてもLinux ARMサポートをプレリリースしています。