物理設計が紙の2D図面からソフトウェアの3Dモデルへと移行したのと同様に、解析もまた移行しています。設計者や製造者は、設計や最適化の時間を短縮し、その結果の性能とコストを劇的に改善するために、物理モデルから構造健全性や気流などの解析を行う方向に急速に移行しています。 解析に使用されるプロセスでは、数学的方程式を適切なスケールで解くことができるように、モデルを近似的に離散化することが必要です。すべての分子の相互作用を解析するのではなく、これらの近似を適切にスケーリングすることで、解析時間を短縮しながら、製品が要求される仕様を満たすようにします。
詳細な3Dモデルと解析の橋渡しをするのが、メッシング技術です。メッシングは、ポリゴンや多面体のメッシュで構成されたサーフェスやボリュームの近似を作成します。この表現により、流体力学(CFD)、電磁場モデリング(CEM)、構造解析(FEM)などのソフトウェアシミュレーションで使用される数値ソルバーに必要な詳細な情報を保持することができます。従来、このようなアプリケーションでのメッシングは、エンドユーザーとの詳細なやり取りが必要なエキスパートシステムによって行われていました。設計の修正、再メッシング、シミュレーションといった最適化の反復サイクルを完了するには、数週間を要することもありました。したがって、下流の計算のためにメッシュを最適化する自動化プロセスを見つけることが、設計と解析のループを短縮する鍵になります。
自社でソリューションを開発することは、開発者にとってコントロールしやすいことですが、ソフトウェア開発ツールキット(SDK)を活用することで、開発者はソリューションの再発明に時間とエネルギーを費やすのではなく、市場での差別化につながる特徴や機能性に時間を費やすことができます。スペイシャルの開発チームは、メッシングコンポーネントに関して同じ決断を迫られました。 3D Precise Meshの開発にあたっては、自分たちのアドバイスに従って、メッシングソフトウェアコンポーネントおよび技術の開発・供給元であるDisteneとパートナーシップを結びました。(2021年1月よりDestene社はダッソーシステムズの一員となりました。)
Disteneのメッシングコンポーネントを使用することで、スペイシャルは堅牢な技術と20年以上のメッシングの伝統を手に入れ、同じ技術を顧客に提供することができます。Disteneの自己完結型のメッシングコンポーネントは、エンドシステムに簡単に統合することができ、エンドユーザーは、大規模で増え続けるモデルのデータベースを介して検証された、信頼性の高いソリューションにアクセスすることができます。このロバストなメッシング技術は、プロセスを加速させるだけでなく、自動化し、結果として得られるメッシュの全体的な品質を向上させることができます。
並列メッシングをサポートする3D Precise Meshは、モデルサイズの限界を打ち破り、これまで一般的なエンジニアリング環境では実現できなかった大規模なシミュレーションを可能にします。
3Dメッシュは、CADとソルバーのギャップを埋める、3Dモデリングとメッシングの統合的な機能を提供します。3次元境界表現モデルから直接メッシュを作成する3D精密メッシュは、ダウンストリーム解析のための非常に正確なサーフェスおよびボリュームメッシュを生成します。3D Precise Meshは、以下のことが可能です。
ステレオリソグラフィー(STL)ファイルなど、ネイティブCADやディスクリートジオメトリからサーフェスメッシュを生成
四面体、六面体を用いたボリュームメッシュの生成
メッシュクリーニング、最適化、リメッシュなどの追加メッシュ処理を行うことが可能
FEA、CSM、CFD、CEM解析に最適なメッシュを自動生成
3D Precise Meshは、CGM Core Modelerおよび3D ACIS Modelerとすでに統合されており、ハイエンドのメッシング機能を追加することで、開発者は解析およびシミュレーション・アプリケーションの競争上の差別化要因に集中することが可能になります。
3D Precise Meshは、高品質な自動メッシュ生成ソリューションと、詳細なメッシュ細分化の柔軟性を提供し、お客様の解析およびシミュレーション・アプリケーションがユーザーに最適なソリューションを提供できるようにします。
スペイシャルのCGM Core Modelerと3D ACIS Modelersをお使いのお客様は、スペイシャルの3D Precise Meshコンポーネントに本日よりご利用いただくことが可能です。
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ACIS, 3DScript and SAT are registered trademarks of Spatial Corp.
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